教員紹介
AR情報を認識する領域(認識場と呼ぶ)とAR情報への接触行動する領域(行動場と呼ぶ)に分かれるモデルを仮定し、二つの領域の心理的・空間的な境界線をメタ障壁と呼ぶことにする(図1赤丸)。人間行動特性を指標化し、指標の変化からメタ障壁の心理的・空間的な位置が時間経過と共に変化すると仮定し、行動変容の時空間モデルを提唱する。時間経過による空間内の行動特性指標(歩行軌跡・滞留位置・人数など)を分析し、メタ障壁の有無を確認するための行動変容のモデルを構築する。
ARグラスあるいはスマートフォンによる仮想情報入出力システムを開発し、モノが付随しない仮想情報でナッジ行動(行動変容)が起きるか検証を行うためのAR SNSシステムを構築する。図2に示すようにユーザが実空間上(ロケーションベース)でAR情報(マルチメディアデータ等)を自由に入力し、閲覧可能なフロントエンド・インタフェースと管理者がユーザの入力情報をデータベース化し、管理するバックエンド・システムからなる。また、陰消現実技術を用いてARグラス前に手が表示されたときのみ仮想情報を提示するインタフェースを開発する。
メタ障壁の位置計測方法として、歩行履歴あるいは滞留ヒートマップから滞留位置をリアルタイムで計測する行動特性計測エッジAIシステム(図3右)を開発する。また、Geo Connect ARシステムを行動特性計測エッジAI システムに統合する。AR情報を自動調整しつつ、歩行者が実空間上に自由なコメント・画像等を置くことができ、不特定多数がアクセス可能なデジタルツイン共感場システムを構築する。構築後は、歩行者のAR情報の入出力情報量が増加し、その実空間に訪問する歩行者数を増加させるサービスを提案する。